歴史を守り、地域に寄り添う「町のカメラ屋さん」|カメラのタケダ

お知らせ

創業から90有余年
祖父の代からずっとこの場所で、変わりゆく浜町の表情を見守り続けてきました。

カメラのタケダは、機材の販売、写真プリント、また各種証明写真の撮影などを行っている町のカメラ屋さんです。

長崎と写真の歴史

長崎は、写真の歴史にゆかりの深い地です。

幕末期から明治時代にかけて活動した長崎市出身の写真家(写真師)上野彦馬

日本における写真術の始祖であり、かの有名な坂本龍馬の肖像写真を撮影した人物です。

彦馬が開設した上野撮影局は、浜町の北部、中島川沿いにあり「上野撮影局跡」として観光客も撮影に訪れるスポットとなっています。(長崎市伊勢町)

町のカメラ屋さんは年々減少しつつあるけど、このように歴史の深い長崎だからこそ、この地からもっと盛り上げていきたい。今の時代と並行しながら、アナログの温かさや手間暇かける良さというものも大切に残していきたい。

と、店主の武田さんはお話してくださいました。

 

入手困難なクラシックカメラがズラリ!

冒頭にも記述したとおり、お祖父様の代から受け継がれているお店ということもあり、店内には、喉から手が出るほど貴重なクラシックカメラが所狭しと並んでいました。

これらは非売品ですが、大切に収められた歴史を眺めるだけで想いを馳せることができます。

 

店内左側のショーケースに並ぶ売品のカメラもまた、マニアにはたまらない希少な商品がズラリ。

口コミ情報だけで、東北在住のお客様がカメラ購入のために来店したこともあるそうです!

 

人気健在!インスタントカメラ!

現在では家庭用プリンターが多く普及されているため、自宅でも簡単にプリントできますが、20年程前まで、写真のプリントはお店に頼むのが一般的でした。

私自身、学生時代にはインスタントカメラで日常を撮り溜め、現像の仕上がりを心待ちにしていたものです。

インスタントカメラは、枚数に制限があり、撮り直すことができないので、一枚一枚に気持ちを込めてシャッターを切っていたように思います。

ここまでデジタル化が進んでいるので、インスタントカメラはもう人気のない商品かと思っていましたが、修学旅行などで購入される方も多く、時期になると、入荷してもすぐに売り切れてしまうそうです。

フィルムならではのノスタルジックな仕上がりに加え、お店で現像する際は色調補正もおこなえるので、お気に入りの一枚が生まれるのではないでしょうか。

 

デジカメ、スマホのデータをその場でプリント

その他に、デジカメやスマホなどで撮影した画像を、最短15分で高画質プリント出来る機械も設置されています。

お気に入りの画像をプリントして、美しく、永く残しませんか?

 

思い出の写真が息を吹き返す

カメラのタケダでは、写真の複製や、白黒写真をカラー化することも可能です。

サンプルとしてお見せ頂いた写真の中に、着物を着たご夫婦の白黒写真がありましたが、カラー化したものと見比べると、まるで写真の中の人物の話し声が聞こえてきそうな、そんな生きた温かさを感じました。

この可愛い男の子は、店主・武田さんの幼少期です♫

 

私も、実家に飾ってある白黒写真をカラー化するとどうなるのか興味が湧き、依頼してみましたが、想像以上の仕上がりに感涙…

これは、出征前の祖父と家族の写真です。

この白黒写真は子供の頃から幾度となく見てきたものですが、カラーになったことで、これまで遠い存在に思えていた家族を、より身近に感じることができ、こみ上げるものがありました。

 

写真の役割

写真を見返すと、一枚に切り取られた瞬間だけでなく、その時の会話や、そこで食べたもの、聞いていた音楽など、付随する沢山の思い出が蘇ります。

撮る側は、ファインダー越しに見る景色や被写体の表情が、不思議と色褪せず頭の中に残っていますが、この記憶だけでは「その瞬間」を伝え残すことは出来ません。

 

坂本龍馬の肖像写真をみて、私達が「龍馬」という別の時代を生きた人物を知ることができたように

前述した着物のご夫婦のカラー写真を見て、周りの光景まで思い浮かぶような気持ちになれたように

写真は、記憶を記録し、伝える。想像させる。という大切な役割を担う、言わば「未来の自分や家族とのコミュニケーションツール」であると私は感じています。

あなたも是非、思い出の1ページを形にして、ご家族や仲間と当時を回顧してみてください。

きっと気持ちが溶けあう、穏やかなひとときを過ごせるはずです。

カメラのタケダ
住所:長崎市浜町10-7
TEL: 095-822-1842
営業時間:10時半から18時まで